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株主・投資家の皆様へ
~2016年6月期通期決算に寄せて~
第二創業期における、私を中心とする新経営体制になって5か年計画の4期を終え、当時から現在に至る事業内容の効率化と新規事業の準備の真価が問われる通期決算を終了しましたので、その概要を要約させて頂きたいと存じます。
2016年6月期(以下、当期)における連結決算は、売上高34,788百万円(前期比9.8%増)、営業利益657百万円(同14.5%減)、経常利益553百万円(同27.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失△9百万円(前年同期は58百万円の純利益)となりました。
当期連結決算における増収の主要因は、ファッションビジネスプラットフォーム事業においてビービーエフが行うECサイト構築とブランチアウトが行うファッションホールセール事業の好調によるものです。また、減益の主要因は、新規事業であるIoT/AI関連事業、および動画配信事業における先行投資による販管費の増加によるものです。また、連結最終利益が若干のマイナス計上となったのは、既存データセンターおよびクラウド事業に関わる老朽化設備の減損と税効果会計における会社分類の変更によるもので、営業活動によるキャッシュ・フローは、プラスを維持しております。
特に、当期において、自社のデータセンターとクラウドサービスを社内で利用するB2BおよびB2Cの新サービスについての「IoT(Internet of Things、モノのインターネット)」基盤の整備を終え、新規顧客獲得の準備を行いました。具体的には、IoT機器のためのクラウド・セキュリティ基盤の追加開発を、一般社団法人重要生活機器連携セキュリティ協議会等から受注し、納入致しました。また、IoT機器から「検知」されるビッグデータ解析に基づき、「判断」と「操作」を実現する人工知能の開発会社である、AIスクエア社の設立後、インタープロテイン社とAIを応用した創薬開発に関する共同開発契約を締結致しました。さらに、新たにIoT事業を推進するためのベンチャーキャピタル運営会社である、グローバルIoTテクノロジーベンチャーズ株式会社を、当社を主としてインターネット分野における事業経験者、起業経験者と共に、共同出資で設立し、さらなるIoT事業拡大の準備を行いました。
また、当期年間配当金については、Lyudia社の決済事業拡大のためにフランスIngenico社との合弁事業に転換するために、同社への株式一部譲渡により連結子会社から持分法適用会社としたことに伴う株式譲渡益によるキャッシュの増加がありましたので、このたび、株主・投資家の皆様のご支援に対して当期年間配当金3円(普通配当金2円に加え、特別配当金1円(前期の年間配当金は2円))の配当をさせて頂くことと致しました。
第2創業期5年目を迎えた、2017年6月期(今期)につきましては、業績面における目標達成と共に、中長期の成長を目指した、本体事業におけるデータセンター、クラウド、データソリューション事業の新時代へ向けてのビジネスモデルの転換、IoT/AI事業とB2C事業の拡大によって、新たな成長基盤の整備を行い、さらなる業績向上に向けて尽力させて頂きますので、宜しくご支援・ご協力の程お願い申し上げます。
株式会社ブロードバンドタワー
代表取締役 会長兼社長 CEO