株式会社トランスワード

  • 業種

    デジタルコンテンツの企画制作

  • 課題・要望

    新たなシステム基盤への移行 および運用監視

  • 製品・サービス

    Amazon Web Services /AWS設計・構築・移行支援 /MSP監視運用サービス

株式会社トランスワード 執行役員 TWDC 部長
内田 悠木 氏

株式会社トランスワード TWDC
上塚 智之 氏
  • クラウド
  • デジタルコンテンツの企画制作
  • 運用監視
内田 悠木 氏
「インフラ周りのプロジェクトでは、信頼の置けるITパートナーの支援は不可欠です。ブロードバントタワーとUSEN ICT Solutionsには今後も我々の良き相談相手であり続けていただくことを希望しています。」

上塚 智之 氏
「今後お客様の数がさらに増えていけば、AWS環境の増強を検討する必要も出てきます。ブロードバンドタワーとUSEN ICT Solutionsには、これからも的確なアドバイスを期待しています。」

1983年に兵庫県神戸市で設立された株式会社トランスワードは、トレンドタウン情報誌の発刊から事業を開始し、1996年には情報誌編集のノウハウをベースにデジタルコンテンツ制作部門を新設、本格的なWebサイト制作の体制を構築した。その後1998年にボートレース平和島よりインターネット情報サービス事業の運営を受託し、これが現在、同社の主力事業となっているボートレース場のホームページ制作や場外舟券発売場の開発・運営事業に繋がっている。
これまで同社は、複数のボートレース場のホームページを運営する上で、大きなレースが開催される際のアクセス数急増によるWebサーバへの過負荷という課題を抱えていた。そこで同社はシステム基盤の刷新を決定、新たなインフラとしてAmazon Web Services(以下AWS)を選択した。その際に採用されたのが、USEN ICT Solutionsを通じてブロードバンドタワーが提供したAWS設計・構築・移行支援およびMSP監視運用サービスだ。

ボートレース場ホームページのシステム基盤をAWSに移行
安定稼働を実現し、アクセス数の急増にも柔軟に対応

Webサーバの強化と拡張性の確保を図るため、 新たなシステム基盤への移行を決定

株式会社トランスワード
執行役員 TWDC 部長
内田 悠木 氏
現在トランスワードの主力事業の対象となっているボートレースは、モーターボート競走法という法律に基づき、レース施行権を有する地方自治体が国土交通省の監督下で主催する公営競技だ。そのためボートレース事業を営む地方自治体が業務委託を行う際には、通常の公共事業と同様に入札や審査が行われる。受託する企業は公正な経営を行っていることが大前提となり、厳正な法令遵守とその維持が求められる。

トランスワードは1998年のボートレース平和島からの業務受託を始めとして、日本各地の複数のボートレース場についてホームページの企画制作から運営までを担っており、さらに複数の場外舟券発売場については、施設の提供と運営を行っている。自社の強みについて、執行役員でTWDC(トランスワードデザインセンター)部長の内田 悠木 氏は次のように説明する。

「ボートレース場様の業務委託要件を満たすためには、企画制作から運営に至る全てのフェーズで的確なご提案を継続的にさせていただくことが非常に重要です。私たちは"One Stop Solution"を基本スタンスとして掲げ、ホームページの企画制作から運営、場外舟券発売場の開発運営までをトータルにご支援しています」(内田氏)。

これまでトランスワードは、ボートレース場のホームページを支えるシステム基盤として国内事業者のクラウド(IaaS)サービスを利用してきたが、Webサーバの過負荷という慢性的な課題を抱えていた。

「ボートレース場様のホームページでは、施設案内やレース情報の提供に加えて実際のレースをライブ配信しているのですが、大きなレースの際にWebサーバへのアクセス数が急増するとレスポンスに影響することがありました。そこでサーバ能力の強化を図るとともに、将来の拡張性も確保できる、より柔軟性の高いインフラに移行することを計画しました」(内田氏)。

今まで利用していたIaaSサービスには拡張できるリソースにサービス提供側の設備上の制限があり、スペックを最大限に上げても近い将来に想定される負荷に対応することが困難だった。そこで同社が選択したのが、十分なスペックと高い拡張性を備え、豊富な導入実績を有するAWSだ。

サーバOSの変更も含めた大規模なプロジェクトを計画、 ITパートナーとしてブロードバンドタワーを含む企業チームを選定

AWSへの移行プロジェクトを任せるITパートナーとして選択されたのが、ブロードバンドタワーとUSEN ICT Solutionsの企業チームだった。両社を選んだ理由について、TWDCの上塚 智之 氏は次のように説明する。

「今回の取り組みはシステム基盤の移行だけでなく、サーバOSもWindowsから移行するということで、我々の中でもかなり手探りの状態でした。ITパートナーを選定する際には、もちろん様々な会社に声をかけましたが、具体的な検討の前に何度か打ち合わせをさせていただく中で、我々の質問や疑問に丁寧に回答していただき、"これなら行けそうだ"というイメージを持たせてくれたのが、ブロードバンドタワーとUSEN ICT Solutionsのチームだったということです」(上塚氏)。

両社の役割分担としては、フロントに立って法人向けICTソリューションサービスの「USEN GATE 02」を提供するのがUSEN ICT Solutions、USEN GATE 02のサービスメニューとしてラインナップされているAWS設計・構築・移行支援とMSP監視運用を実際に担うのがブロードバンドタワーという棲み分けだ。

「今回ブロードバンドタワーには、移行先となるAWS環境の設計から構築、実際の移行作業までをトータルにサポートしていただきました。プロジェクトとしてはサーバ機能やインフラのリプレイスがメインでしたが、実はかなり大変だったのが、ネットワーク周りの接続の整理と調整でした。それというのもAWSへ移行するに際しては、我々の既存のキャリア回線とAWSとの接続に加え、ボートレース場様のネットワークとAWSを安心・安全に接続することが必要だったからです。そのためブロードバントタワーには、トラフィックなどを含めて様々な解析や調査を実施し、懸念点が見つかれば原因を追求して解決する、という作業を、プロジェクトを進めていく過程で繰り返し行っていただきました。我々にとってはブロードバントタワーの実力を再認識することができたプロセスでもあり、あらためてブロードバントタワーへの大きな信頼感に繋がったポイントです」(上塚氏)。

実際のプロジェクトは2020年12月に始まり、ボートレース場のホームページを順次AWS上に移行、追加の調整期間も経て2021年9月にカットオーバーを迎えた。参考までに今回トランスワードが導入したAWSサービスとしては、Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)やAmazon Relational Database Service (Amazon RDS)が挙げられる。

安定したホームページの運営が可能に初期/運用コストの低減も実現

新しいシステム基盤の運用開始から現時点で半年以上が経過しているが、内田氏は「ホームページの運営には何の問題も発生していない」と語る。

「AWSに移行した最大のメリットは、やはりアクセス数の急増にも十分に耐えることができるインフラを獲得できたことです。これによって大きなレースが開催される際にも、Webサーバへの負荷を気にする必要が一切なくなりました。また今回AWSに深い知見のあるブロードバントタワーに監視運用も実施いただいていることで、障害の事前検知だけでなく、万一の障害発生時にも、迅速な原因の切り分けと対処が担保されています。こうした運用フェーズでの監視運用も含め、ボートレース場様には、これまで以上に安心・安全なホームページの運営サービスをご提供できるようになったと考えています」(内田氏)。

また今回は費用面においても、ブロードバンドタワーとUSEN ICT Solutionsのチームが提示した金額は、他社の提案と比べて安価だったという。

「そもそもシステム基盤を移行するという時点で、コスト削減は必須要件でした。両社の提案ではまず初期コストが他社に比べて安価でしたし、運用コストも低く抑えることができるものでした。我々にとっては、より低いコストで、より大きな成果を出すことが期待できる提案だったということです」(上塚氏)。

ネットワークを含むインフラ周りの案件で今後も随時相談したい

トランスワードでは、今後も事業拡大に応じてシステム基盤の強化やネットワーク環境の整備を行っていくことになるが、ブロードバンドタワーとUSEN ICT Solutionsには、継続した協力を受けたいという考えだ。

「我々のコアビジネスは、新たなコンテンツの開発とホームページの企画制作と運用です。今後はスマートフォン向けのアプリ開発にも注力していきたいと考えていますが、ネットワークを含むインフラ周りでの取り組みでは、豊富な知見を持ったITパートナーの協力が必要不可欠です。今後も両社には、随時相談させていただきたいと思います」(内田氏)。

「これから我々が事業を拡大してお客様の数がさらに増えていけば、今回構築したAWS環境のスペックを上げていく必要があります。新たな環境を別に構築することも含めて、我々の視点に立った最適なアドバイスをしていただけると確信しています」(上塚氏)。
企業名
株式会社トランスワード
http://www.trw.co.jp/
設立
1983年
所在地
兵庫県神戸市東灘区向洋町中6丁目9番地
事業内容
マーケティング/プロモーション企画制作、デジタルコンテンツの企画制作、 場外舟券発売場の開発運営 他