株式会社JPIX

  • 業種

    VNEサービス、IXサービス

  • 課題・要望

    コーポレートサイトリニューアル

  • 製品・サービス

    MSP監視運用

  • MSP監視運用
  • インターネットエクスチェンジ
  • 事業拡大
国内のインターネット業界を長年にわたり支え続けてきた日本ネットワークイネイブラーと日本インターネットエクスチェンジ。2023年に2社が合併し、誕生したのが株式会社JPIXである。VNEサービス、IXサービスを提供し、日本のインターネットを支えてきた同社では、合併後のブランド力をより高めるために、コーポレートサイトのリニューアルに取り組んでいた。そのパートナーとして選ばれたのが、BBTowerだった。
ポイント
  • 〇 2社合併に伴い、統一感のあるコーポレートサイトの制作に着手。短期間でのコーポレートサイトのリニューアルに成功
  • 〇 ブランド力を高めようと、2社の歴史が伝わるコンテンツ、人の顔の見えるリクルートコンテンツなどを強化。取引先や入社希望者からも高い評価を獲得
  • 〇 BBTowerの密な連携、最後まで手を抜かないチェックにより、稼働後も安定したサイト運用を実現
  • 〇 運用監視サービスやWAFの自動運用サービスの利用で管理工数の削減に成功

2社合併に伴い、新生JPIXのコーポレートサイトをリニューアル。
新サイトのコンテンツ案、デザイン、CMS、AWSでのインフラ構築、運用までをBBTowerに一任

VNE事業とIX事業を融合させ、快適で堅牢なインターネット環境を提供

株式会社JPIX
経営企画部 部長補佐・コーポレートチームリーダー
田近 幸輝 氏
2023年1月1日、日本ネットワークイネイブラー(旧JPNE)と日本インターネットエクスチェンジ(旧JPIX)が合併し、誕生した新生JPIX。

インターネットサービス提供に必要となるネットワーク設備やシステム、運用機能等をISP事業者にローミングサービスとして提供する「VNE(Virtual Network Enabler)サービス」、ISP事業者やコンテンツ事業者、データセンター等が相互接続するための拠点「IX(Internet eXchange)」サービスなど、日本のインターネットの心臓部ともいえる事業を展開してきた。そのビジネスについて、経営企画部 部長補佐・コーポレートチームリーダーの田近幸輝氏は次のように説明する。

「近年、インターネットの急速な発展により、VNE事業とIX事業に求められる役割にもさまざまな変化が生じています。JPIXでは、両事業を融合したサービスを提供することで、快適で堅牢なネットワーク構築に貢献できるよう、邁進しています」(田近氏)

新生JPIXを象徴する、統一感のあるコーポレートサイトを目指して

株式会社JPIX
営業部 主任
荻原 麻里子 氏
2社の合併後、すぐにスタートしたプロジェクトが、コーポレートサイトのリニューアルだった。当時の状況について田近氏は「合併のタイミングでは新会社のトップページだけを用意していました。トップページから先は、以前の2社のWebサイトに遷移していたのですが、デザインテイストが異なっていたこともあり、新会社としての一体感に欠けていました」と振り返る。

そのため新会社としての統一感とともに、新生JPIXのブランド力を高めようという考えから、コーポレートサイトの全面的なリニューアルに着手した。そこでWebサイト制作、インフラ構築を手掛ける事業者に声をかけてコンペを実施したが、その1社に旧JPIX時代から取引のあったブロードバンドタワー(BBTower)があった。

リニューアルの目的として「新生JPIXのVNE事業とIX事業の融合」「お客様にサービスの価値と最新の情報を伝える」「お客様に信頼を与え、ファンを増やす」を掲げ、各社から提案を求めたが、中でもBBTowerの提案が高く評価され、採用が決まった。

コンテンツ制作に関する取りまとめ役としてプロジェクトを推進した営業部 主任の荻原麻里子氏は、「BBTowerは、私たちの掲げた方向性に対して、『プラスα』するような提案をしてくれました。社内でも好評だったのが、合併した2社のこれまでの歴史を振り返り、どのような経緯で新しいJPIXが誕生したかをわかりやすく表現したコンテンツでした。旧JPNEと旧JPIXがどのように融合して今に至るか、従来の沿革の表現を超えて視覚的にも流れが伝わってくるような、新しい表現で提案してくれたのです」と語る。

また、人材採用ページの提案も魅力的に映ったと荻原氏はいう。インターネットの世界を陰で支えるJPIXの事業は、一般ユーザーからは目に入りにくい。認知度を高めることは、新生JPIXのファンを増やすだけでなく、新規サービスを立ち上げたり、新たな事業者とプロジェクトを始める際にも役立つと期待された。

「新しい事業者を迎え入れる、新しい社員を募集するという点でも、認知度を高めたいと考えていました。BBTowerは、経営陣と人材採用担当との対談、写真付きの社員インタビューなど、一般のエンドユーザーにも親しみやすい内容で、当社の事業、取り組みを広く一般社会に知っていただけるコンテンツを提案していただきました」(荻原氏)

田近氏は、デザイン案を添えて新規コンテンツを提案した点を高く評価したという。 「サイトリニューアルの際は、その制作会社の過去の制作例、あるいは新デザインの構成案のようなものが提示されるケースが多いと思います。しかしBBTowerは、当社の新コンテンツ向けに新規のデザイン案を作ってくれたので、より具体的なイメージがつかめました。コンペの準備期間も短いはずだったのに、一番しっかりした提案でした」(田近氏)

その後、このデザイン案をベースに制作は進められることとなった。JPIXとBBTowerで共通したデザインイメージを持って議論できたので、コンテンツ制作、デザインの品質向上も取り組みやすかったという。例えばJPIXは追加でXラインの追加というデザイン修正の要望を出した。

「JPIXでは、『Xライン』というクロスした2本の線をモチーフとして、名刺や封筒などに多用しています。今回のプロジェクトにおいても『サイトのデザインにXラインを用いて、ブランド力を高めたい』という声が上がっていました。BBTowerにその考えを伝えたところ、新デザインにうまく取り入れてくれました」(荻原氏)

IPv6と厳しいセキュリティ基準をクリアするインフラをAWSで構築

株式会社JPIX
経営企画部 主任
荒瀬 琳太朗 氏
サイトを構築するインフラとしては、Amazon Web Services(AWS)が選定された。JPIXは、以前からAWSを利用し、その安定性、可用性、先進性に信頼をおいていたという。  今回のインフラ選定でポイントとなったのは、IPv6とセキュリティだった。IPv6は通信速度に優れ、データの暗号化なども容易なインターネットプロトコルであり、その普及促進は、旧JPNEの事業の目的でもあった。

AWSであればIPv6対応のサイトを容易に構築できた。荻原氏は「インターネットにつながるデバイスが爆発的に増え、IoT社会に向かっています。そのため、IPv6を新規コーポレートサイトにも対応させ、その普及促進、発展につなげていきたいと考えていました」と語る。

インフラを担当した経営企画部 主任の荒瀬琳太朗氏は、厳しいセキュリティ基準への対応を口にした。そのために導入したのが、24時間365日体制の『Monitoring Service Plus監視運用サービス』と、セキュリティ対策としての『AWS WAF』を自動運用する『Wafcharm』である。

「KDDIグループの一員である当社では、厳しいセキュリティ基準を設けています。それをBBTowerはしっかりと理解し、AWSをベースに24時間365日対応の運用体制、死活監視のしくみを構築してくれました。自分たちで、これだけのセキュリティ体制を自社のリソースで全て構築、運用していくとなると相当な負担になりますが、BBTowerにすべてをおまかせしたことで、以前よりもセキュリティレベルを上げることができました」(荒瀬氏)

構築がスムーズに進んだ要因として、荻原氏は「BBTowerのマネジメント能力の高さ」を挙げた。プロジェクト管理ツールを使って各担当者が連絡を取り合っていたが、文字だけのやり取りでは齟齬が発生することもある。

「誤解を招きかねないと感じた場合には、BBTowerが積極的に電話でJPIXの担当者に連絡し、齟齬が発生しないようにと配慮してくれました。このような細かい配慮があったために、やり直しが発生することもなく、短期間のプロジェクトでもスムーズに確実に進められました」(荻原氏)

採用面接などでも新サイトが好評。マーケティング強化の手ごたえも

2023年12月、新生JPIXの新しいコーポレートサイトが公開された。荻原氏は、サイトが完成、デバッグを終えているにもかかわらず、公開直前までBBTowerが手を抜くことなく地道な確認作業を実直に行っていたことが強く印象に残っているという。

「公開日の前夜まで、見逃している問題はないかと、BBTowerが最終チェックを行ってくれました。チェック結果は、通知メールとしてリアルタイムに私たちのところにも飛んできたのですが、大量に届くメールを見ながら、『最後の最後まで手を抜かない会社だ』とありがたく感じていたのを覚えています」(荻原氏)

 この入念なチェック作業が功を奏し、新サイト公開後は一度も問題を起こすことなく運用できている。  サイトリニューアルの効果を強く感じたのが、翌年の新入社員の募集をかけたときだった。採用面接や会社説明会の際に応募者から、「サイトが格好いい」「歴史も含めて、JPIXの事業内容がわかりやすい」という声が聞かれたという。

「サイトリニューアルの目的の一つにファンを増やすことを挙げていましたが、新卒採用もうまくいっているので、効果を実感しています」(田近氏) 「採用情報のページでは、JPIXの代表取締役社長と人事担当者のクロストークやスタッフインタビューなど、社内の雰囲気が伝わりやすいコンテンツを制作してくれました。採用に関わるメンバーからは、『本当に効果的だった』という意見を毎回のように聞いています。また、外部のリクルートサイトではなく、JPIXの公式サイトから直接応募してくれる人もいました」(荻原氏)

またコンテンツを管理しやすいCMSを導入したことで、新サービス開始などのトピックスもスピーディに更新できるようになった。 「以前は、業者に依頼しないとページ更新ができなかったのですが、CMSによって自分たちでもコンテンツ更新がやりやすくなりました。これによって今後新サービスを作るときの告知なども、スピード感を持ってコンテンツを公開でき、制作時間もコストも抑えられます」(田近氏)

これからのサイト運営においてBBTowerに期待するのは、「マーケティングの支援」だと荻原氏は述べる。 「JPIXには、マーケティングに特化したチームが存在せず、社内でも広報活動の強化が課題として挙げられています。今回のコーポレートサイトのリニューアルではマーケティング面の効果も感じられました。

JPIXが取り組むべきB to B to Cの事業をアピールしていくために、さまざまな経験と外部からの視点を持つBBTowerには今後も支えてもらえればと期待しています」(荻原氏)

企業名
株式会社JPIX
https://www.jpix.ad.jp/
設立
2010年8月30日
所在地
東京都千代田区大手町一丁目8番1号KDDI大手町ビル18階
事業内容

VNEサービス、IXサービス