日本インターネットエクスチェンジ株式会社

  • 業種

    インターネットエクスチェンジ

  • 課題・要望

    Internet Exchangeサービス (IXサービス) の事業拡大

  • 製品・サービス

    データセンター

日本インターネットエクスチェンジ株式会社 営業部 部長
古塩 貴規 氏

日本インターネットエクスチェンジ株式会社 技術部 部長
菅原 賢和 氏
  • データセンター
  • インターネットエクスチェンジ
  • 事業拡大
古塩 貴規 氏
「ブロードバンドタワーのサービスをユーザーとして高く評価するとともに、"インターネットを守る"パートナーとしても連携していきたいと考えています」

菅原 賢和 氏
「ブローバンドタワーのエンジニアの技術レベルには高いものがあり、信頼を寄せています。特にBGPのオペレーションでのサポートを評価しています」

インターネットエクスチェンジ(以下IX)を運営する日本インターネットエクスチェンジ株式会社(以下JPIX)は、2000年にブロードバンドタワーの大手町データセンター(第1サイト)の開設と同時に入居、以来IXサービス拠点として利用を続けている。創立20年を迎え、210社(首都圏+大阪)以上の接続ユーザーを擁する国内最大級のIXサービス事業者であるJPIX。 同社の営業部部長の古塩 貴規氏と、技術部部長の菅原 賢和氏のお二人に、ユーザーの目で見たブロードバンドタワーのサービスについて伺った。

日本最大級のIXサービス事業者が評価する
大手町データセンターのサービスと技術レベル

東京・大手町を拠点に誕生した日本初の商用IX、JPIX

日本インターネットエクスチェンジ株式会社
営業部 部長 古塩 貴規 氏
近年、国内におけるインターネットの総トラフィックは急速に増大しており、インターネット・トラフィックが行き交う場である社会インフラとしてのインターネットエクスチェンジ(IX)の重要性はますます高まっている。JPIXは日本初の商用IXサービス事業者として1997年7月に設立され、2017年には創立20周年を迎えた。現在では接続する事業者数が210社(首都圏+大阪)を超える日本最大級のIXにまで成長、日本のインターネットのコアの一つとして重要な役割を担っている。

JPIX営業部部長の古塩 貴規氏は次のように話す。

「当社の設立以前は、国内のIXは学術研究のプロジェクトとして発足したNSPIXP、NSPIXP2(現dix-ie)だけでした。しかし、NSPIXP / NSPIXP2はあくまでも実験的なプロジェクトという位置付けであったことから、インターネットサービスプロバイダー(ISP)同士が対等の立場で相互接続(ピアリング)することで円滑なトラフィック交換が実現できる、事業として運営される『商用IX』が期待され、その回答として、多くのISPのご協力によりJPIXが立ち上がりました。当社は最初の拠点を『KDD大手町ビル(現:KDDI大手町ビル)』に『大手町サイト』として設置、事業を開始いたしました。その後、事業の拡大もあって2000年に『NTTデータ大手町ビル』内にブローバンドタワーの大手町データセンターがオープンした際に『第2大手町サイト』を開設しています」。

日本のインターネットの中心から国内外へサービスを提供

JPIXがその集積拠点を置く大手町というロケーションは、『日本のインターネットの中心』とも呼ばれていると古塩氏は言う。

「複数の大手キャリアの本拠が同一地域にあり、政府機関が至近で大手金融機関が集まる場所であることから、地域内の回線は全て二重化されています。これは大手町ならではのことで、海外のお客様も接続は大手町を指定されることが多くあります。」(古塩氏)

「当社が『第2大手町サイト』を置くブロードバンドタワーのデータセンターは、ニュートラルで色が着いていないので、制限なくユーザーが入ることができます。これは我々にとっても、とても大事なことなのです」と古塩氏は語る。

なおJPIXは現在、都内5か所、名古屋1ヶ所、大阪3ヶ所の全国9か所にIXサイトを設置、首都圏のみならず各地域でピアリングを行うことが可能となっている。
大手町データセンター内にあるJPIXのケージ。ブロードバンドタワーの高い技術力と きめ細かいサービス体制が24 時間365 日IXサービスの運用を支えている。

JPIXの高品質なサービスを支えるブロードバンドタワーの技術サービス

日本インターネットエクスチェンジ株式会社
技術部 部長 菅原 賢和 氏
大手町データセンターで提供を受けている技術サービスについて、JPIX技術部部長の菅原 賢和氏は次のように説明する。

「ブロードバンドタワーには、システムの管理技術をサポートしてもらうだけでなく、IXの運用・監視面も協力頂いており、設立初期からのパートナーであり信頼も厚いものがあります。IXの運用ではポートのアップ・ダウン監視とお客様同士のピアリングの監視がメインで、定められた時間以上ダウンすると即時にお客様に連絡が行きます。最近は首都圏での設置工事についてもエンジニアのサポートを受けていますし、システムの改善をしようと考えていると先にブロードバンドタワーのほうから提案をしてくれることがあるなど、我々の状況をよく理解してくれていると感じます」。

さらに技術面でのサポートでは、インターネットの中核を担うプロトコルであるBGP (Border Gateway Protocol)のオペレーションにおけるサポートを高く評価している。IXでのトラフィック交換(ピアリング)では、接続するネットワーク同士がお互いの経路情報を交換する必要がある。そこで使用されるプロトコルがBGPである。

「BGPはIXなどインターネットの根幹のみで使われるプロトコルでいわば"マイナー"であり、制御も難しいため扱えるエンジニアが少ないのです。ところがここに問題が生じるとIXとして深刻な障害に発展しかねません。ブローバンドタワーのエンジニアは問題を迅速に把握してフィードバックしてくれ、専門的な質問にも的確に答えてくれます。これはブロードバンドタワーの大きな強みだと思っています」と菅原氏はブロードバンドタワーのエンジニアへの信頼を語る。

このほか2人は、ブロードバンドタワーの大手町データセンターが提供する細かなサービスに対しても、ユーザーへの心遣いが感じられるものとして高く評価している。例えば、保守作業に必要な工具や機材を無料貸出品として用意していることや、搬入された新しい機器の梱包を解きセットアップするための作業スペースがあることなどだ。 「不要になったケーブルを廃棄してくれるのもほかにはあまりないことですし、機器を開梱するスペースや、コーヒーブレイクのためのオシャレなコーナーがあるのもありがたい。専任の受付スタッフが笑顔で迎えてくれるのもうれしいです」と古塩氏は、無味乾燥になりがちな一般のデータセンターとの違いを述べている。

『新大手町データセンター』とともにインターネットの新時代を拓きたい

今後IoT、AI活用の時代へ進む中で、インターネット・トラフィックはさらに急拡大することになる。JPIXの今後の展開について古塩氏は次のように話す。

「100Gサービスの推進や5G(第5世代移動通信システム)への対応の準備を進めています。サービスの展開も全国へ、グローバルへと、より大きな面で考えています。また、ブロードバンドタワーと協力して新たにクラウド連携サービスの提供を始めたように、今後さらに新サービスにも取り組んでいくことになります」。

ブロードバンドタワーが2018年8月の開設を予定している第5世代(5G)の『新大手町データセンター』にも期待を寄せる。

「5GやIoTを見据えてのデザインに期待します。我々もIXコネクティビティを持って一緒にやっていきたいと考えています」(古塩氏)、「5G時代では特にIXの100Gサービスについて需要が高まると期待しています。常に新しいことに挑戦するブローバンドタワーは、我々も見習うべきパートナーです」(菅原氏)。

「JPIXはニュートラルなIXで、どのエアラインも使えるハブ空港」(古塩氏)というのが同社の姿勢である。さらに、日本のインターネットの基盤をつくることをミッションと考える大きなビジョンを持っている。

「IXサービスの提供を、優れたインターネットインフラを築くという使命感を持ってやっていく、ブロードバンドタワーにはパートナーとして大いに期待しています」と古塩氏は語った。
企業名
日本インターネットエクスチェンジ株式会社
https://www.jpix.ad.jp/
設立
1997年7月
所在地
東京都千代田区大手町
資本金
4億5100万円
事業内容
インターネットエクスチェンジサービス