課題・要望 | 業種 | 製品・サービス | ||
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システム基盤強化 | インターネットメディア | クラウド |
デジタルガレージ・グループの戦略子会社である株式会社CGMマーケティングは、法人向けのTwitter運用ツール『Tweetmanager』を支えるシステム基盤としてブロードバンドタワーのクラウドサービス『Flexクラウド』を全面的に採用した。画一的な従来型のクラウドホスティングサービスでは満たされない、 CGMマーケティングの高度な要求をブロードバンドタワーのFlexクラウドで一気に解決。Flexクラウドを採用した理由とその効果について、同社の小川知秀氏に話を伺った。
株式会社CGMマーケティングは、デジタルガレージ・グループの戦略子会社として、株式会社デジタルガレージと広告代理店数社の共同出資によって設立されました。デジタルガレージは、日本で最初に個人ホームページを立ち上げたことをきっかけに、インターネットの歴史とともに歩んできたインターネット関連企業です。 CGMマーケティングは、デジタルガレージ・グループの中で、特にインターネット関連の新しいメディアや広告に関連するビジネスを手がけています。
当社のビジネス領域は多岐にわたりますが、その中でもとりわけ急成長を遂げているのが、世界的に盛り上がりを見せているコミュニケーションツール『Twitter』に関連するビジネスです。当社は、主にTwitterの広告ビジネスや法人向けサービスを提供することで、日本におけるTwitterの普及に大きく貢献しています。
当社が手がけている主なTwitter関連サービスは、Tweetmanager Enterprise、ツイナビ、Twitterサイドバナーの、3つとなります。
法人向けのTwitter運用ツール『Tweetmanager Enterprise』(以下、Tweetmanager)は、戦略的な情報発信にTwitterを活用している法人の運用負荷を軽減したり、Twitterを用いた施策の効果測定を実現するツールです。また、Twitterのナビゲーションサイトである『ツイナビ』の運営、Twitterへの広告掲載『Twitterサイドバナー』の販売を行なっています。
Tweetmanagerを利用される法人のお客様は、官公庁や、ライフライン企業、個人のお客様に商品やサービスを提供する大手企業が中心となっています。 Tweetmanagerを導入されるお客様は、現在もなお順調に増加しています。
Twitterは、今何が起きているかを共有するものですが、企業や組織がTwitterを活用する場合には、過去にさかのぼって自社宛の問い合わせや応援コメントを確実に捕捉できなければなりません。また、Twitterを利用することで具体的にどのような効果が得られたのかをしっかりと把握する必要があります。このように、Tweetmanagerは企業や組織がTwitterを活用する上で「要」のツールとなります。
Tweetmanagerのシステム基盤は、Tweetmanagerの管理画面を提供するWebサーバ、収集されたユーザのツイート群を保管するデータベース(DB)サーバなど、それぞれ特定の役割を持たせた複数のサーバによって支えられています。
サービスを開始した当初は、スモールスタートを重視して少数のサーバで運用していましたが、サービス内容の拡充やビジネスの拡大に伴い、サーバの台数が急速に増加しています。例えば、顧客の設定条件に適合するツイートをTwitter API経由で自動的に収集するバッチ処理サーバや、処理に時間を要する大容量データの生成に用いられるデータ作成サーバが増設されています。
また、Tweetmanagerが提供する重要な機能として、オリジナルのURLを短い文字列のURLに置き換える短縮URLサービス(twme.jp)があります。無料で利用できる主要な短縮URLサービスは、誰もが自由に利用できる反面、短縮URL自身の発行元を特定できないために詐称やいたずらにつながる危険性をはらんでいます。Tweetmanagerの短縮URLサービスは、 Tweetmanagerの顧客のみが発行できる独自の短縮URLを提供します。これにより、安全性を十分に配慮した情報発信が可能です。
なお、このような短縮URLサービスも独自のサーバによって運用されています。ここでは、短縮URLからオリジナルURLへの変換とアクセスのリダイレクト処理を行う短縮URLサーバ、短縮URLへのアクセスログを蓄積するDBサーバが配備されています。
ひとつは、運用負荷が大きな課題でした。当社は、広告キャンペーンサイトの案件を数多く手がけています。もともとは案件ごとにさまざまな事業者のホスティングサービスを使い分けていました。しかし、複数の事業者と取引していると、そのたびごとにサーバの選定や契約を行わなければならず、たいへん手間がかかります。そこで、サーバ仮想化技術を最大限に活用し、もっと柔軟にサーバを立ち上げていこうという動きになりました。
もうひとつは、CGMマーケティングのスピード感に対応できるデータセンター事業者がなかなか見当たらなかったことです。当社のサービスを理解し、そのスピード感を持って、事業パートナーとして柔軟に対応してくれたり、最適な提案をしてくれるような業者が見つかれば、サーバ群をその事業者に集約していきたいという思いが常々ありました。
Tweetmanagerを支えるサーバとして、もともとは他社のホスティングサービス(物理サーバ)を活用していましたが、サーバの増設を迅速に行えない点や必ずしも適切なスペックのサーバを調達できない点が大きな課題でした。今後さらにスピード感のあるサービスを展開していく上で、当社にはサーバ仮想化技術に基づく新世代のホスティングサービスが不可欠であると考えました。このような中で出会ったのがブロードバンドタワーでした。
まず、ブロードバンドタワーがコンテンツ配信企業に対して多数の運用・導入実績を持つデータセンター事業者である点が挙げられます。また、事業者という立場を超えて、CGMマーケティングの社員のように考え、中長期を見据えた最適なプランを提案してくれたり、当社の希望要件にも柔軟に対応をしてくれる点を高く評価しています。さらに、ビジネスが急成長しているTweetmanagerにも余裕を持って対応できるサーバスペックとサービスのラインナップ、そしてそれらに見合った価格帯を実現している点も採用のポイントです。
Tweetmanagerのシステム基盤には、Flex-IaaS 専有型とFlex-IaaS 共有型を効果的に組み合わせています。 Flex-IaaS 専有型は、物理サーバとその上で稼働する仮想サーバ環境がセットになって提供されるため、 CGMマーケティング自身が仮想サーバのスペックを柔軟に変更・調整できます。このようなメリットを活かし、フロントエンドのWebサーバとデータ蓄積のためのDBサーバをFlex-IaaS 専有型によって運用しています。 2011年8月時点で、計3台のFlex-IaaS 専有型が導入されています。
個別の仮想サーバとして提供されるFlex-IaaS 共有型は、必要なときに必要な台数のサーバを柔軟に増設していける点が大きなメリットとなります。2011年8月時点で1台のデータ作成サーバ、1台のWEBサーバ、1台の短縮URLサーバ、そして9台のバッチ処理サーバをFlex-IaaS 共有型によって運用しています。顧客が増えることでバッチ処理も増えることから、最近では特にバッチ処理サーバが数多く増設されています。
なお、複数あるWebサーバと短縮URLサーバの上位ネットワークには、オプションメニューとなるロードバランシングサービスを組み合わせています。これにより、システム全体の冗長性をさらに強化しています。
Tweetmanagerのシステム基盤をFlexクラウドに移行したことで、専有型と共有型を自由に選べるようになりました。また、オプションメニューが充実しているため、非常に柔軟なシステム運用を実現しています。そして、新しいサーバへの投資を早期に行う必要がないため、追加リソースを無駄に遊ばせるようなこともなくなりました。このような理由から、システム全体でのさらなるコスト削減につながっています。
Flexクラウドは、多くのクラウドサービスに見られる画一的なサービス内容ではなく、当社固有のサービスに合わせた拡張性・柔軟性・コンサルなどのサポートがたいへん充実しています。普段、多数の業務を並行して抱えているので、他社のクラウドサービスを利用しているときには、サーバ拡張時などの契約変更手続きが面倒に感じていました。しかし、ブロードバンドタワーなら、当社のビジネスもシステム環境もすべて理解してくれているので、電話一本で話が通じてしまいます。システム管理者にはとても嬉しいポイントといえます。
ブロードバンドタワーは、Tweetmanagerのシステム基盤への要求だけでなく、当社のシステム全体までを把握し、単なるデータセンター事業者の枠を超えて、デジタルガレージグループ特有のスピード感を持って親身にサポートしてくれています。また、共に成長しようとしている真っ直ぐな姿勢と、円滑なコミュニケーションが行える人間関係の構築にも積極的です。お互いに顔を見ながら密にコミュニケーションがとれるため、とても安心感があります。 ブロードバンドタワーは、まさに当社が探していた事業者といっても過言ではありません。
現在、当社は自社開発の運用管理ツールを用いてTweetmanagerのインフラやアプリケーションの稼働状況を常に監視しています。そして、これらの情報をもとにサーバを増設するタイミングを判断しています。今後も、ビジネスの拡大に合わせて、Flex-IaaS 専有型とFlex-IaaS 共有型のホスティングサーバを順次増設していく計画です。
デジタルガレージ・グループは、インターネットの世界で新しい流れを作っていくことが最大の使命です。その一役を担うCGMマーケティングにも、常に最先端を歩んでいける『スピード感』が求められています。 ブロードバンドタワーは、単なるデータセンター事業者という立場を超え、当社のスピード感と足並みを揃えながら一緒に歩めるパートナーとして、当社のビジネスを後押ししてくれています。Tweetmanagerに限らず、これからもさまざまな領域で協業していけたらと考えており、ブロードバンドタワーとのシナジー効果に期待しています。
企 業 名 | 株式会社CGMマーケティング http://www.cgmm.co.jp/ |
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創 業 | 2006年8月4日 |
所 在 地 | 東京都渋谷区恵比寿南3-5-7 代官山DGビル(デジタルゲートビル) |
事業内容 | メディア事業(CGMを活用した広告商品開発)・ソリューション事業(CGMツールの提供及び施策立案) |